10月のハロウィンに始まり、クリスマス、大晦日と怒濤の行事ラッシュが続くこの時期。
ブバちゃん
私が留学していたフランスでも祝日によって食べるものが決まっていて、友人と準備したことを思い出しました。
この記事ではフランスの祝日と食について紹介します。
目次
フランスの祝祭日
フランス人の休暇が長いと言うのはよく聞く話ですが、フランスにどんな祝祭日があるかを知っている人は少ないのではないでしょうか?
フランスの祝日は11日
労働法に明記されているフランスの祝祭日は1年のうち11日。一部を参照するとこんな感じ。
- 革命記念日(7月14日)
- 戦勝記念日(5月8日)
- 諸聖人の日(11月1日)
- クリスマス(12月25日)
史実に基づく祝祭日のほか、宗教的な意味合いをもつ祝日など数タイプに分類できそうです。
宗教に関わる祝日は移民が多いフランスでは議論の対象になっていて、「他宗教の祝日も取り入れるべき」「カレンダーから宗教性を排除すべき」などさまざまな意見が飛び交っています。
フランスの祝祭日在日フランス大使館
食にまつわる祝日
フランス留学中、暦に合わせて特定の物を食べることが何度かありました。フランスの祝日と食の関係を少し探ってみましょう。
Pâques(パック、復活祭)
日本でもここ数年商業的な色合いが強くなりだしているイースター。フランスでは労働法に明記された祝日です。
この時期フランス中に溢れるのがチョコレート。街中のショーウィンドウにもスーパーにもチョコがずらりと並びます。
人気チョコレートメーカーのMilka(ミルカ)もこんな商品を出していましたよ。
子どもたちのエッグハントに使われる卵型のチョコは生命の復活を象徴しています。それぞれの形に意味があって面白い。
付属のスプーンを使って卵型のチョコをこつこつと叩き割ると…
中には甘〜いチョコレートムース。アイデア商品ですね。
ちなみにイースターの期間中にやってくるエイプリルフール。フランス語ではPoisson d’avril(ポワソン・ダヴリル)と言って「4月の魚」という意味です。
ウサギやニワトリに混ざって魚の形をしたチョコレートもお店に並びますよ。魚も案外可愛いものです。
ちなみに復活祭は日曜日なので、労働法では翌日の月曜日が祝祭日として定められています。
Épiphanie(エピファニー、公現祭):1月6日
休日にはならないものの、他にも美味しいものでお祝いをする習慣がありますよ。
1月6日は星に導かれてベツレヘムに辿り着いた東方の三博士(Rois mages)がイエスの誕生を祝福した日。
1月の間はGalette des rois(ガレット・デ・ロワ)というパイ生地でできたケーキがよく食べられます。多い人は5〜6回食べるんだそう!
食べるときのルールやちょっとしたサプライズが楽しい行事。私も留学中にガレット・デ・ロワで新年をお祝いしました。
Chandeleur(シャンドゥルール、聖燭祭):2月2日
シャンドゥルールはろうそくを意味するchandelle(シャンデル)から派生した単語です。
2月2日は聖母マリアがイエスを神殿に奉献するお清めの儀式が行われた日。
ブバちゃん
聖燭祭にフランス人が食べるのは、ずばりクレープ。フランスの代表的なスイーツです。
クレープを太陽に見立てて春の到来を祝ったり、「人類の光」であるキリストに捧げたりするんだそう。
私が暮らしていた寮でもイベントが開催されてみんなでキッチンに集まった記憶があります。幸運を祈願してコインを握りしめながら生地を焼くのがポイントです。
最後に
今回はフランスの祝祭日グルメ(スイーツ)を紹介しました。
私が話をしたフランス人のほとんどは、祝日とある特定の食べ物が結びついた由来までは知らなかったみたい。本来の意味合いは薄れつつあるのかもしれませんが、親しい人と集まって美味しい食べ物を囲む習慣はいいなあと思ったのでした。