「かるかん」を知っていますか?なんだか小気味良い響きですが、実は鹿児島の郷土菓子の名前。
せっかく帰省しているので、初めてのかるかん作りを決行することにしました。この記事ではかるかんの簡単レシピを紹介します。
鹿児島銘菓・かるかんって?
鹿児島銘菓のかるかん。鹿児島の名物スイーツ・しろくまや両棒餅と同じくらい有名なお菓子です。
かるかんの由来
かるかんは自然薯(じねんじょ:天然の山芋)が原料の和菓子。真っ白な見た目が特徴です。
(明石屋公式サイトより引用)
漢字で書くと軽羹。名前の由来には諸説ありますが、羊羹と同じ棹物(さおもの)菓子であったことからこの名が付いたと言われています。
現存する最も古い記録によると、かるかんの始まりは元禄12年。時の薩摩藩主であった島津家の祝いの席で出されたそう。
その後150年が経った頃から従来の長方形のかるかんに加えて、あんが入ったかるかん饅頭も食べられるようになったんだとか。
かるかんの三大老舗
鹿児島にはかるかんを販売しているお店が多くあります。昔ながらの和菓子屋から現代的なパティスリーまで、その幅はなかなか広い。
ブバちゃん
明石屋
かの有名な島津斉彬公が指名した製菓職人が創業した由緒正しきお店。現在食べられているかるかんの元祖だと言われています。
最近は饅頭が一般的になっていますが、明石屋では棹状の美しいかるかんも購入できますよ。
薩摩蒸気屋
蒸気屋の名にふさわしく、蒸し菓子が美味しいお店。
かるかんはもちろん、ふわふわ生地にカスタードがたっぷり入った「かすたどん」や揚げないドーナツ「焼どうなつ」も蒸気屋が販売しています。
とらや
間違えやすいですが、羊羹の虎屋とは無関係。正真正銘、鹿児島の和菓子屋です。
最古のレシピに基づく「極上元(はじまり)かるかん」や、通常のかるかんよりしっとりした「生かるかん」など一風変わったかるかんを楽しめますよ。
かるかんを作ってみよう
かるかんの作り方は意外と簡単。特に珍しい食材を使うわけでもないので、ご自宅でも簡単に用意できますよ。
かるかんの材料
かるかんの材料は以下の通りです。
かるかんまんじゅう(約7〜8個分)
- 山芋 100g
- 上新粉 100g
- 砂糖(グラニュー糖) 80g
- 水 50cc
- あんこ(お好みで)
- 酢またはレモン汁
- サラダ油
鹿児島のスーパーには「かるかん粉」なるものが普通に売っていますが、今回は県外でも手に入りやすい上新粉を使います。
市販のこしあんを使用すれば、かるかん饅頭が作れます。あんこを入れなくてもほんのり優しい甘みがあって、生地だけでも十分美味しいですよ。
必要な道具
- フードプロセッサー
- 蒸し器
- 湯のみ
今回は鍋にはめて使う蒸し器を使用しました。場所を取らないし、鍋のサイズに合わせて調節もできるのでおすすめ。
作り方
①山芋の皮をむき、ざく切りにする。
レモン汁や酢を数滴ふりかけると変色が和らげられます。
②フードプロセッサーに山芋とぬるま湯50ccを入れ、撹拌する。
③ボウルに卵白を軽く泡立てて砂糖40gを加え、ツノが立つまで混ぜる。
④フードプロセッサーに上新粉80gと砂糖40gを加え、なめらかになるまで混ぜる。
⑤混ぜ合わせた生地をボウルに移し、泡立てた卵白とさっくり混ぜ合わせる。
⑥サラダ油を塗った耐熱湯のみの1/3に生地を流し込む。
⑦丸めたあんこを平たく成形し、生地を入れた湯のみにそっと入れる。
ブバちゃん
⑧あんこの上に生地をかぶせ、平らなところに軽く打ちつけて空気を抜く。
⑨蒸し器に湯のみを並べ、中火で約15分加熱する。
⑩竹串などで火の通りを確認したら、温かいうちに湯のみから取り出す。粗熱が取れたら完成!
※まだ熱いうちに掴んでしまうと型崩れの原因になるので注意!
完成したかるかんがこちら。
初めてにしては上出来です。出来たてのかるかんはしっとり、完全に冷めるとむっちり弾力が増してこれまた美味しい!
最近ふつふつと人気が出ている塩豆かるかん風に塩を2〜3つまみ入れるのもいいですよ。
最後に
今回は鹿児島の郷土菓子・かるかんを自宅で作ってみました。なんとなく難しそうなイメージを持っていましたが、作ってみると意外にも簡単で美味しい。
作業工程がシンプルなので、夏休み中のおやつにぜひ試してみてくださいね。
コメントを残す