フランス流お正月の過ごし方。Galette des Rois(ガレット・デ・ロワ)で新年の運試し

年が明けて早くも1週間が過ぎました。日本でもそろそろお正月の雰囲気が落ち着いてきた頃でしょうか。私はというと初めて海外で年越し。といっても外出もせずに部屋で年越し蕎麦をすすってのんびりしていました。

さて、年末年始の挨拶をしようと家族や親戚に連絡をとっていて結構聞かれたのが「フランスのお正月ってどんな感じ?」という質問。この記事では実際に体験したフランス流のお正月をご紹介します。

存在感の薄い年末年始

こちらへ来るまでフランスの年末年始や年越し、お正月についてほとんど知らなかった私。それもそのはず。フランスの年末年始は日本に比べるとかなりあっさり過ぎ去ってしまうのです。

フランスの一大イベントNoël(ノエル)

フランスの年間行事の中で最も盛大にお祝いするのがクリスマス。豪華な食事を囲んで家族団らんのひとときを過ごします。この時期の街中にはクリスマスマーケットの屋台が並んだり、突如巨大な観覧車が現れたりとクリスマス気分を高める景色が。

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【フランスのクリスマスに関する記事はこちら:旅行中にもおすすめ。リールのクリスマスマーケットでフランス名物を満喫

年越しはというと、家族というよりも友人同士で集まって食事(特に海鮮料理)をしたりお酒を飲んだりして盛り上がります。私の部屋にも爆竹の音や若者の叫び声が聞こえてきました。

日本ではクリスマスが終わるとすぐにお正月に向けて準備が始まりますが、こちらではクリスマスの広告やデコレーションが年明けまで残っているのを見かけます。この写真に写っている観覧車も1月中は乗車可能。

フランスに三が日は無い

フランスには三が日の概念は存在せず、1月2日から街が動き出します。会社員は通常通り出勤し、クリスマス休暇で家族のもとへ帰っていた学生も続々と帰寮。

日本のお正月が好きな私からするとちょっと味気なく思えましたが、今年に限っては寂しさを感じる間もなく日常が戻ってきてよかったのかもしれません。

フランスの新年に欠かせないGalette des Rois(ガレット・デ・ロワ)

フランスでは年の瀬に近づくとGalette des Rois(ガレット・デ・ロワ)というお菓子がパン屋さんに並び始めます。

このガレット・デ・ロワはフランスの新年に欠かせないもので、毎年なんと3000万台以上のガレットが食べられているそう。売り手にとっては嬉しいニュースです。

参考記事・動画(フランス語)はこちら。

http://www.francetvinfo.fr/culture/gastronomie/epiphanie-les-francais-fous-de-la-galette-des-rois_1255695.html

ガレット・デ・ロワの由来

「王のガレット」という名がついたこのお菓子は、もともとフランス北部やスイス、ルクサンブールなどでÉpiphanie(エピファ二、公現祭)を祝うために食べられていたもの。キリスト教の暦上で公現祭は1月6日。東方の三博士(Rois mages、ロワ・マージュ)が星に導かれ、イエスの誕生を祝福した日であるとされています。

ガレットの中にはfève(フェーヴ)と呼ばれる陶制の小さな人形が埋め込まれていて、切り分けられたガレットにフェーヴが入っているとその日1日王(le roi)、または女王(la reine)になれるというのが通説。フェーヴが当たった人はグループの中から異性の相手を選び、キスすることも。

現在のような陶製のフェーヴが使われるようになったのは1870年以降のことで、それまではそら豆が入っていました。今ではバラエティに富んだフェーヴが数多く存在していて、熱狂的なコレクターもいるそう。

私の留学先リールの老舗パティスリーMeert(メルト)ではフェーヴセットを販売していて、こちらも人気があるようです。

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Meert公式HPより引用)

今年は映画「Ballerina」とのコラボフェーヴ。結構繊細なつくりで色合いも可愛い。集めたくなるのにも頷けます。

ガレット・デ・ロワの種類

ガレット・デ・ロワの中で最もオーソドックスなのがパイ生地にアーモンドクリームが詰め込まれたfrangipane(フランジパンヌ)

この時期にフランス人が食べるガレット・デ・ロワの約3分の2がこの伝統的なフランジパンヌだそう。

Galette aux pommes(ガレット・オ・ポム)というアップルパイのようなガレットも人気です。大体どこのお店でもこの2種類を見かけるかな。

1月中場合によっては何度も口にすることになるガレット・デ・ロワ。最近は王道もおさえつつ、有名パティスリーが販売する個性的でモダンなガレットを楽しむ人も多いようです。

Sadaharu AOKIでは抹茶のガレット・デ・ロワが販売されていましたよ(現在販売終了)。

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(Sadaharu AOKI公式HPより引用)

1月になるとスーパーでも比較的安くでガレットが手に入ります。最寄りのスーパーでは6人分約9ユーロ(約1100円)でした。

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フランスではクリスマス後の2回目の日曜日(1月の第1日曜日)にエピファニを祝うことが多いそう。いくつかパン屋さんの情報を見てみたところ、1月中旬でガレットの販売を終了する店が多数派でした。

日本でもガレット・デ・ロワを販売しているパン屋さんやお菓子屋さんを結構見かけます。ご自宅でフランスのお正月を味わってみてはいかがですか?

実食。フェーブの行方は?

この機会に便乗して美味しいガレットを食べようと密かに狙っていた私。今回は寮からほど近い地元の人で賑わうパン屋さんに買いに行ってみました。

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王道のフランジパンヌを買う気満々で入店しましたがなんと売り切れ。恐るべし人気です。次の焼き上がりは4時間後だと言われたので今回はガレット・オ・ポムを購入。専用の手提げ袋に入れてくれました。

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パッケージの写真のとおり、ガレットには紙でできた王冠が付いてきます。紙袋に染みていくバターの量に若干の罪悪感を覚えたものの、部屋中に広がったいい香りでお腹ペコペコ。

ガレット・デ・ロワを食べるときに気になるのがその分配方法。最年少者がテーブルの下に潜り込み、一切れずつ誰に配るか指名していくという方法が一般的です。大人だけの集まりの場合は目隠しして指名していくことも多いそう。

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今回は寮の友達6人で食べました。それぞれ自分の分を貰って食べ始めてからは周りをきょろきょろ。妙な緊張感の中で食べ進めます。

そしてなんと!フェーヴは私のガレットの中に。2017年幸先のいいスタートだ!と喜んでいた矢先…早速フェーヴをなくしてしまいちょっとだけ落ち込みました。

というわけで写真は無いのですが、可愛らしいカップケーキ型のフェーヴでしたよ。

最後に

フランスの新年をバターたっぷりのフランスらしいお菓子でお祝い。ちょっとしたゲーム感覚で盛り上がりました。でもやっぱり私にとっては日本のお正月とおせちが1番!

今後もフランスの伝統的な行事や食べ物を紹介していくのでお楽しみに。